不動産の相続!法定相続に従い、平等に分けられない時は?
不動産を相続した際、法定相続分で従い分けられれば理想ですが、平等に分けられず揉めるケースも少なくありません。
したがって、不動産の相続方法について理解しておくことが重要になります。相続方法によっては不動産を公平に分けることもでき、トラブルを避けることが出来るためです。
そのため、東京の小岩で40年以上不動産売買を行っている不動産のプロ「株式会社コーユー」が、不動産の相続方法について解説していきます。
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《法定相続分とは》
法定相続分とは、法律で決められている相続割合のことです。相続できる割合は相続人の人数や、順位により異なります。
詳しい相続割合は以下です。
法定相続分 |
|
シチュエーション |
相続割合 |
配偶者と子供が相続人である場合 |
配偶者2分の1、子供(2人以上のときは全員で)2分の1 |
配偶者と直系尊属が相続人である場合 |
配偶者3分の2、直系尊属(2人以上のときは全員で)3分の1 |
配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合 |
配偶者4分の3 兄弟姉妹(2人以上のときは全員で)4分の1 |
出典:国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm)
なお、法定相続人は順位が決まっており、上位の人がいる場合、下位の人は相続人になれません。
● 常に相続人:配偶者
● 第1順位:子や孫(直系卑属)
● 第2順位:父母や祖父母(直系尊属)
● 第3順位:兄弟姉妹
出典:国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4132.htm)
例えば、子供が生きているケースでは、両親は相続人になれないといった感じです。このため、相続順位について理解しておくことが重要になります。
《不動産相続で平等に分ける方法》
相続した不動産を法定相続に従い平等に分けるには、公平にわけるための分割方法を理解しておくことが重要になります。
不動産の分割方法は4つの種類があり、それぞれ特徴が異なるためです。
特徴を理解して法定相続に沿って分けることで、トラブルを回避することが出来るので、覚えておくようにしましょう
《代償分割》
代償分割とは相続人の1人が不動産をそのまま相続して、他の相続人に対して本来相続できるはずであった不動産の評価額を現金で支払う方法です。
例えば、相続人が兄妹2人で相続した不動産の価値が3,200万円であった場合は、不動産を現物で相続した人が片方の相続人に1,600万円支払います。
この方法なら、ある程度公平に不動産を分けられるため、揉める可能性は低いです。
ただし、代償分割は以下の注意点があります。
● 不動産を相続した相続人が代償金を支払うだけの現金が必要
● 不動産の評価方法についてお互いに合意しておく必要がある
上記の注意点を理解しておかないと、トラブルになる可能性が高いので、注意が必要です。
《換価分割》
最も公平に不動産を相続できる方法が換価分割になります。
換価分割は不動産を売って現金化してから相続人に分ける方法で、1円単位まで平等分けることができるためです。このため、公平性が高く、トラブルになる可能性も高くありません。
ただし、以下の注意点があることを理解しておくことが重要です。
● 現金化するまでに時間がかかるため相続の手続きの期間が長い
● 相続人全員の合意がないと不動産を売却できない
上記のデメリットを理解しておくことで、トラブルをより回避できる可能性が高まります。
《共有分割》
共有分割とは、相続人で実家の所有権を共有する方法になります。
権利を共有しているため実家をそのまま残すことができ、公平に不動産を相続できるのが特徴です。とはいえ、デメリットが多いため、基本的におすすめできません。
共有分割のデメリットは以下になります。
● 不動産の売ろうとしても他の名義人の同意が必要
● 固定資産税を誰が支払うかで揉める
● 共有名義人が亡くなった場合、共有者が増える
上記のように、自分の判断で不動産に関連する手続きを行うことができないのが、大きなデメリットです。
例えば、実家が空き家になり老朽化で取り壊さなければならない事態になったとしても、共有名義人全員の同意が得られない限り、取り壊すことはできません。
時間が経過して共有者が増えている場合は、共有者全員の同意を得るのに手間がかかり、最悪のケースでは共有者が見つからず何もできない事態に陥る場合もあります。
《公平ではないが現物分割という方法もある》
現物分割は、不動産などの遺産を売却せずに、そのまま引き継ぐ方法です。
例えば、現金と車は長男が相続し、自宅は長女が相続するといったケースが現物分割に該当します。
現物分割は名義変更だけで相続でき、遺産を評価する必要もないため、手続きが簡単なのが特徴です。
しかし、現物をそのまま分割するため、公平に相続できないというデメリットもあります。
例えば、不動産を相続した人と、車を相続した人では、価値に大きな違いが出てしまう可能性が高いです。
このため、法定相続分で公平に分けたい場合には、向いていない方法になります。
《不動産相続で平等に分ける際の注意点》
不動産相続で平等に分けるためには、分割方法についての注意点をよく理解しておく必要があります。
理解しておかないと、最適な分割方法で相続してもトラブルに発展する可能性があるため、注意が必要です。
ここでは、注意点について解説するので、不動産を公平に相続する際の参考にしてください。
《換価分割の場合は最低売却価格を決めておく》
換価分割を行う際は、あらかじめ相続人全員で最低売却価格を決めておくことが重要になります。
相続人ごとに売却価格に対する判断が分かれてしまうことで、トラブルになるケースは多いため、要注意です。
《代償分割の場合は資金が必要》
代償分割を行う場合は、相続した人が代償金を支払うだけの資産がなければなりません。代償金が支払えないと代償分割ができないためです。
このため、代償金を支払える相続人がいない場合には、換価分割など、他の相続方法を選ぶようにしましょう。
《まとめ》
不動産の相続方法について、理解しておくことは、相続を上手に進めるうえで非常に重要になります。相続方法によっては、不動産を公平に相続できる方法や、不動産を売却せずに相続する方法などがあるためです。
このため、この記事では、不動産の相続方法とそれぞれの特徴について解説してきました。
不動産を相続する可能性がある方は、この記事で紹介したポイントを参考にするようにしてください。