不動産お役立ちコラム
買取と仲介売却の違い

買取と仲介売却の違い

街角の看板でも、ウェブ上の広告でも「不動産買取」の文字を見ることがあります。買取は以前からでも不動産売却の方法でした。一方で一般的な仲介売却も幅広く行われています。今回は買取と仲介売却を対比してのリサーチです。両者を比べることで特徴がより理解できます。

買取の特徴

まずは買取の特徴からみていきましょう。買取は買い取った不動産をリフォームして再度販売することが前提です。このため、買取業者の多くは不動産業者の免許を持っています。いわば買主が不動産のプロなのです。このため、一般の仲介売却とは異なる点が多いのです。

スピード重視

買取は買主を探すのではなく、買主がいきなり現れるのですから、その分不動産売却のスピードが上がります。仲介売却では査定をする段階なのに買取価格の交渉が始まるのです。住宅ローンの審査を待つ必要もありません。依頼から1カ月以内に不動産売却をすることも可能です。スピードなら買取に軍配が上がります。

契約不適合責任免除

物件に不具合があった場合に、売主に対して補修請求や損害賠償が請求できるのが契約不適合責任です。一般の仲介売却ではつけられるこの責任が買取では免除される場合があります。これは買主がプロの不動産業者だからです。不動産業者に対して「あなたはプロなんだから事前に調査しなさい」と制度が要求していることになります。不動産売却が終了すれば、あとから責任を追及されるおそれが買取の場合は少ないのです。

仲介手数料不要

買取の場合は多くの場合買取業者との直接取引になります。売主買主とも仲介手数料を節約したいからです。仲介の不動産業者さえ入れなければ、仲介手数料は発生しません。仮に小岩周辺で5,000万円の物件を売買するとその仲介手数料は約170万円。これを削減できるのは大きな節約です。

価格は割安

メリットばかりに見える買取もデメリットもあります。それは買取価格が安いこと。仮に小岩周辺のマンションで仲介売却ならば3,000万円で売れるマンションがあったとします。これが買取だと2,400万円程度です。業者によってはもっと下げてきます。買取は再販売が目的のため、安く物件を仕入れてリフォームしないと利益を出せないのです。買取は売却価格が下がってしまうことは宿命といえます。

仲介売却の特徴

不動産売買となると、まずは仲介売却を思い浮かべます。それほど仲介での売却は一般的です。不動産業者の多くが仲介を行っていますし、買取業者であっても仲介売却を扱うこともあります。仲介売却の特徴についてみていきましょう。

市場が広い

買取をしている不動産業者の数は集計されていないものの、それほど多くはありません。一方、仲介に出せばその買主候補は膨大な数にのぼります。多くの買主候補がいれば、その分買主が見つかる可能性は高まるというもの。広い不動産市場に情報を公開できるのが仲介の特徴のひとつです。

対応できる不動産業者が多い

市場が広いということは、仲介に対応できる不動産業者も多いということ。世の中の不動産業者の多くは仲介業務をして生計を立てています。買取と比較して仲介を手掛けている不動産業者は多いのです。査定から依頼できる不動産業者も数多くいます。対応できる不動産業者が多く、業者選択の幅が広いのです。

相場で売却の可能性

小岩周辺の土地の売却相場はおよそ坪100万円。この辺はだいたいこれくらい、と言えるのが不動産相場です。この相場は仲介で売却した場合、これくらいで売却できることを示しています。つまり、仲介で売却すれば、相場で売却できる可能性が高まるのです。買取だとどうしても下がってしまう売却価格。これが下がりにくいのも仲介売却の特徴となります。

時間がかかる可能性がある

仲介売却はあくまで買主を探して取引をする行為です。不動産売却を確約するものではありません。小岩のような人気のある場所でも割高だったり、物件に問題があったりすると、売却に時間がかかるのです。最悪の場合、時間をかけても売れないこともあります。こうした売れないリスク、時間がかかるリスクを仲介売却は抱えているのです。

まとめ

こうして買取と仲介売却の違いをみてみると、双方のメリットとデメリットが浮き彫りになります。スピードと手離れの良さを考えれば買取が優秀です。時間がかかるリスクを負ってでも、相場で売却できる可能性があるのが仲介売却。どちらも一長一短があるものです。双方の特徴を踏まえたうえで売却方法を選ぶようにしましょう。